初心者向け!コンプレッサーの設定が少しだけ判る方法(3)〜レシオ

前回は「スレッショルド (Threshold)」の設定を説明しました。
基本的にはそれが一番重要ですので、いろいろ試して覚えましょう。
今回は次に重要なパラメーター「レシオ (Ratio)」について説明します。
レシオ – コンプレッションする割合を設定する
スレッショルドの次に重要なのがレシオです。
これは、スレッショルド以上の音量になった部分のみをレシオの割合で圧縮する、というものになります。
次の画像を見てみてください。
パラメーターの値については後述しますが、この画像ではレシオを「2:1」とセットしたことにしています。
すると、スレッショルド以上の部分が2:1、つまり半分の音量まで下がります。
これが3:1だと1/3、8:1だと1/8まで下がります。
パラメーターの値については、基本的には「2:1」や「10:1」などというように比率で表記されるのが適切であり、意味合い的には一番判りやすいです。
が、ものによってはただの数値で表記されている場合もあります。というか、こちらの方が多いかもしれません。
これも「2」となっていたら「2:1」、「4」なら「4:1」の意味であることが多いです。
そうじゃない場合もあるのが厄介ですが、それはそれとしてとりあえず使ってみましょう。
上手に設定するには?
レシオについては、スレッショルドのように目で見て判る基準はありません。
音で判断する必要があるのですが、それには2つのポイントがあります。
- 音量が適切に圧縮されていること
- 音が変わりすぎていないこと
1はエフェクトとしては当然として、2が重要かもしれません。
コンプレッサーをかけると必ず音が劣化します。
劣化の結果カッコいい音になればOKですが、耳障りな音になっていたら失敗です。
私の場合、おおよそですが以下のように基準を持っています。
- 1〜2:普通に掛ける時
- 2〜4:ちょっと強めに掛ける時
- 4〜8:更に強めに掛ける時
- 8〜 :ほぼリミッター
ちなみにレシオを最大(ものによって違いますが「∞:1」とか)にすると、完全なリミッターになります。
スレッショルド以上の音量を完全に圧縮して、スレッショルド以上にはならないようにする、ということなので。
Cubase Elements 8に付属のエフェクト「Compressor」ですと、最大値が8だったのでリミッターとしては使えません。
次回は「アタック」について説明します。
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